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ASP感染管理のQ&A | ASP Japan合同会社

緊急時ブラッドアクセス留置用カテーテルの感染予防

緊急時ブラッドアクセス留置用カテーテルでの透析者は、入浴禁ですか?感染リスクの低い入浴の方法はありますか。腰湯程度でしょうか?

 

緊急時ブラッドアクセス留置用カテーテルの感染予防は中心静脈カテーテルに準じることができます。そのため、CDCの「血管内カテーテル関連感染予防のためのガイドライン」(1)が参考になります。CDCは「カテーテル部位のドレッシング法」の項目のなかで、「カテーテルやカテーテル部位を水に浸さない。カテーテルへの微生物侵入の確率を減らす対策(例:カテーテルと接続器具をシャワーの間、不浸透性カバーで保護する)を講じることができる場合、シャワーを浴びることは差し支えない。」とカテゴリーIB(註)で勧告しています。

すなわち、挿入部をプラスチック袋などで覆うことができるならば、シャワーについては構わないということになります。一方、入浴では挿入部およびカテーテル自体を湯船に浸漬することになり、皮膚の挿入部から湯が侵入する危険性があります。そのため、入浴は避けることが望ましいといえます。

従って、入浴は刺入部が湯につかるのを避けるために腰湯程度にしておいて、挿入部をプラスチック袋で多い、その上から全身のすシャワーするというのが実際的であり、安全であると思います。

<註釈: 勧告分類法>

  • カテゴリーIA:実施を強く勧告。十分に設計された実験研究、臨床研究または疫学研究で強く裏付けられている。
  • カテゴリーIB:実施を強く勧告。一部の実験研究、臨床研究または疫学研究と、強い理論的根拠で裏付けられている。あるいは限定的なエビデンスにより裏付けられている、一般的に容認されている行為である。
  • カテゴリーIC:州または連邦の法規または基準によって要求されている。
  • カテゴリーII:実施を提案。臨床研究もしくは疫学研究または理論的根拠で示唆的されている。
  • 未解決問題:有効性に関する十分なエビデンスやコンセンサスが存在しない未解決問題を示す。
参考文献
  1. CDC. Guidelines for the prevention of intravascular catheter-related infections. http://www.cdc.gov/hicpac/pdf/guidelines/bsi-guidelines-2011.pdf

この質問に回答いただいたのは・・・

矢野邦夫先生

浜松医療センター 副院長 兼 感染症科長

1981年名古屋大学医学部卒業、名古屋掖済会病院、名古屋第二赤十字病院、名古屋大学病院を経て米国フレッドハッチンソン癌研究所留学。帰国後、浜松医療センター。同院在籍中、ワシントン州立大学感染症科にてエイズ臨床短期留学、米国エイズトレーニングセンター臨床研修終了。2008年より同院副院長。医学博士、ICD、感染症専門医、血液専門医、内科認定医、藤田保健衛生大学客員教授、浜松医科大学臨床教授。

浜松医療センター 副院長 兼 感染症科長 矢野邦夫先生