感染管理情報
医療コミュニケーションの舞台裏|学習ブログ|ASP Japan合同会社

年3回は学会に参加
私は肛門科専門医として、年3つの学会に積極的に参加しています。
クリニックを閉めての学会参加は大変ですが、どんなに仕事で忙しくても、準備をして発表を続けています。学会への参加は、医師として、研究者としての意欲から実践しており、モチベーションの向上にもつながっています。
去年参加した、日本大腸肛門病学会学術集会では、お尻の手術で使用する炭酸ガスレーザーについて報告しました。
内視鏡を使った治療も含め、肛門科手術の技術を高め、より低侵襲な手術を追求していきたいと考えています。
WEBコミュニケーションの舞台裏
こうして学会で得た最新情報は、ブログやFacebookなどのSNSでも積極的に発信しています。
私は自身の経験や知識を共有し、患者さんや一般の方々にも役立つ情報を提供することを心がけています。
また、時にはインタビューを受けるなどして、当院が雑誌やWEB等で取り上げられることもあります。先日も、とある雑誌の「痔の治療で信頼できるクリニック」のランキングに掲載されたことをSNSでご報告したばかりです。
このようなメディアでの露出が、患者さんに当院の信頼性や専門性を伝える手段となり、患者さんもこうした情報をよく調べてクリニックにやってくることが増えています。
遠方からわざわざやってくる患者さんもいるほどです。
確かに医療情報の中には疑わしいものも多いです。しかし、それでも最近は、医療業界全体の努力もあってか、かなりしっかりとした情報が公開されています。
例えば、専門家によって検証された研究結果や信頼性の高い医学雑誌での論文など、信頼できる情報源に対し、根気強く検索をすれば、広く一般の方にもアクセスできる環境が整っています。
それに加えて、多くの医療機関や大学が公式ウェブサイトで信頼性の高い医療情報を提供しています。
また、私のような医師や医療の専門家が運営するブログやソーシャルメディアのアカウントも、役立つ医療情報を日々更新しています。
医師を選ぶポイント
治療を任せる医師を選ぶポイントとして、きちんとした説明のできる医師であることがあげられます。
その際、患者さん側からすれば、このようにWEB上で公開されている情報でおおまかにでも手術や治療の内容を知っておけば、判断材料として使えるのではないでしょうか。
例えば「注射だけで治ると読んだのに、どうして切開するのですか」など患者さんからも質問ができれば、医師の受け答えによって納得し、より安心して手術を受けることができるでしょう。
事前情報を知っている患者さんとは、医師との間でのコミュニケーションがより円滑になり、治療への理解も深まります。
積極的に最新の医療情報を学ぶ
現代の特徴として、こうした事前に公開された情報を介した患者さんとの医療コミュニケーションの在り方が、今の時代の医療における特徴的な一面だと感じます。
正しい情報を発信しながら、医療界と患者さんとのコミュニケーションを大切にし、より良い医療サービスを提供していくためにも、まず医療従事者自らが学会へ積極的に参加し、最新の医療情報を能動的に取り込んでいる姿勢を発信していくことが大事だと感じます。
内視鏡関連の学会
みなさんもご参加されたことがあるかもしれませんが、内視鏡に関連する学会には、日本消化器内視鏡学会、日本内視鏡外科学会、日本消化器内視鏡技師会などがあります。
学会では、内視鏡を用いた新しい手術法や治療法についての最新の研究成果などが発表されます。
こうして日々研究されている内視鏡研究は、がんの早期発見と治療の鍵となるなど、内視鏡技術の発展、医療の進歩に大きく貢献しています。
直近の内視鏡関連の学会開催情報
・日本内科学会総会・講演会(第121回)
開催日:2024年4月12日(金)〜14日(日)
会場:東京都千代田区(東京国際フォーラム)
・第110回日本消化器病学会総会
開催日:2024年5月9日(木)〜11日(土)
会場:徳島県徳島市(アスティとくしま・徳島文理大学)
・第107回日本消化器内視鏡学会総会
開催日:2024年5月30日(木)〜6月1日(土)
会場:東京都港区(グランドプリンスホテル新高輪)
・第92回日本消化器内視鏡技師学会
開催日:2024年5月31日(金)・6月1日(土)
会場:富山県富山市(富山国際会議場)
・第63回日本消化器がん検診学会総会
開催日:2024年6月7日(金)〜9日(日)
会場:愛知県名古屋市(ウインクあいち)
・第99回日本医療機器学会大会
開催日:2024年6月20日(木)〜22日(土)
会場:神奈川県横浜市(パシフィコ横浜)
---
2024年3月(令和6年)
白畑 敦(しらはたあつし)
消化器外科医。しらはた胃腸肛門クリニック横浜院長。山形県出身。
昭和大学医学部卒業後、大学病院や総合病院などで勤務したのち、現職。
日本外科学会、日本消化器外科学会、日本消化器内視鏡学会ほか専門医。趣味はワイン、柔道四段。